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金剛般若経の功徳(業の精算)

      2017/02/28


 金剛般若経を称えた功徳は何かという話しをチベット仏教から聞いたことがあります。

 それは何かというと、少し驚く話しですが、「早く業の結果が顕れて来ることだ」との事でした。これはどういう事かといいますと、金剛般若経は大変功徳のあるお経で、最後身の菩薩から、仏になる程の功徳がある訳ですが、そのためには、業の精算が必要になるのですね。そのため、この経は業の精算ができるという功徳がある訳です。

 という事は、うかうかしていると、それこそ、悪い結果が顕れかねないということですね。
誰もこんな事を知らずに金剛般若経を称えていると思います。

 さて、業の精算ということですが、仏になる時には、輪廻の業の精算をしないといけないという話です。これは浄土教に当てはまるのだろうかとふと考えました。

 往生即成仏なら、往生までに業の精算がされなければならないことになりますね。

 極楽から来た人と言われる法然上人は次のように仰っています。

命終その期ちかづきて
本師源空のたまはく
往生みたびになりぬるに
このたびことにとげやすし 『高僧和讃』

 最初の往生などは業の精算等でとても大変だった、という述懐なのかもしれません。業の精算ということは、私達うかうか考えていると大変なことになるかもしれません。

 先生は晩年脳梗塞を患って大変苦しそうでした。
私は、この業の清算を考え合わせると、先生こそ極楽に往生されているなぁと思うのです。


 - 浄土真宗