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苦しい時はご名号を称えながら

      2017/02/28


 この前、親鸞聖人の御一代記について読ませてもらいました。恵信尼さまとの結婚の動機など分からないことが沢山ありますが、親鸞聖人は流刑というとても私等には考えられない苦労をされています。それでも恨むこともなく、「これなお師教の恩致である」と笑われた聖人が懐かしいです。

 子供が生まれて今更ながらに色々風が吹いているのを感じる今日この頃で、どんな荒波に足がすくわれるか分かりません。それでもいいかと思っています。その時は、次ぎの歌を思い出して、笑って生きていきたいですね。

 今日も過ぎ、明日は明日の風が吹く 七難八苦なんのその、我に六字の守りあり

 これは、瑞剱先生が、ある住職さんに差し上げられた歌です。

 その住職さんは、大変、戦中で沢山の戦死された方を弔うなどされた腹が据わっていた方でしたが、たのもし講に騙されて、檀家さんのお金を集めたところ、搾取されてしまった。何が苦しいと言っても、檀家さんを裏切った苦しみほど苦しいものはなく、自殺したい程苦しかったらしく、瑞剱先生の足にすがられて、苦しみを訴えられた時に、先生は、上記の歌を歌われたということでした。
 ほどなくしてそこにある方から信施があり、助かったという話も聞きました。

 どんなに苦しいことがあっても、この歌を称えて耐えて行く必要があります。


 - 浄土真宗