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オバマケアを振り返る

      2017/02/10


2014年1月から医療保険制度改革法(オバマケア)がスタートしていましたが、
一度、オバマケアを振り返りましょう。

トランプ大統領は、まずオバマケア撤廃の大統領令に署名しましたね。

クリントンさんが勝てなかったのは、このオバマケアのせいと言えるかもしれません。
それほど、オバマケアは国民に不評だったのです。

アメリカは医療では夢がない国

国民皆保険を実現していないのは、先進国ではアメリカだけでした。

また、医療費が日本に比べてとても高いのです。
アメリカは自由と夢の国ですが、医療に関しては過ごし易い国ではありません。

日本はその点大変過ごし易く、その違いに驚くことでしょう。

医療費が日本に比べとても高いのはアメリカでは自由診療を基本として、

医療機関が高度医療を名目で医療費が自由に設定できることが理由に挙げられます。

ただし、アメリカの医療機関は利益率で縛られています。

しかし、これは経費として高い機材などを買えば、利益率は下げられますから、

あまり医療費を下げる効果はありません。

日本は国が医療費の統一を図るべく、

医療行為を得点性にして医療費を統一しているため、

どの病院に行っても医療費はほぼ同一になっています。

7倍も高い医療費

2000年調べですが、盲腸の手術費用が日本は7日の入院で36万円であるのに対して、

ニューヨークでは、1日の入院で200万円でした。

破産の6割は医療破産

これでは医療保険に入らないと破産していまいます。

しかし、アメリカでは自分の加入している保険がどこの病院でも使えるわけではありません。

保険のタイプにより、使える医療機関が異なるためです。

このため、救急車では、医療保険を聞いてそのネットワークの病院につれていかれます。

意識がない場合は、自分の保険が使えない医療機関につれて行かれると

本当に医療費が払えないということになってしまいます。

このため、アメリカでは自己破産の6割は医療破産なのです。

また、その8割の人が民間保険に入っていた人というから驚きです。

アメリカにも公的医療保険がない訳ではありませんでした。

ただ、その適用範囲が高齢者と低所得層でした。

そのため、公的医療保険に入っていない人が圧倒的です。

会社などに勤めている人は会社の支援をえて民間の医療保険に加入していました。

しかし、保険料が払えないなどの理由から、

2011年時点では、国民の15%の人が無保険の状態で生活していました。

つまり病気なのに医療にかかれない人が国民の15%もいるというわけです。

国民皆保険で結局皆が苦しむ結果に

この状況を改善しようとしたのがオバマ大統領で、彼は次のような施策を実施したのです。

・アメリカ国民(労働ビザがある外国人を含む)に一定基準を満たした医療保険への加入を義務づけました。加入しない場合は罰金を払う必要があります。
・医療保険は、政府や州政府が設ける医療保険取引所で購入できるようにしました。

共和党は、このオバマケアを実施すると医療費がより高額になると言って反対しました。

ところが、民主党は、市場原理が働いて安くなると言っていましたが、

オバマケアで既往歴などによって加入を拒否できなくなったため医療費が高額になってしまったのです。

保険金が総じて高くなってしまった

結局、オバマは医療費が高いところにメスを入れずに国民皆保険の実現に走ったために、

より一層高額になるという自体が発生してしまったのです。

罰金を払うか医療保険に入るかを迫られる

そのため、罰金を払っても医療保険に加入しない企業が出てきたり、

今まで罰金を払う必要がなかったのに医療保険に入っていないだけで

罰金を払うことになったのです。

このような状況で国民に大変不評だったのです。


 - アメリカニュース