仏教入門 – 仏教の宇宙観
2017/02/16
銀河が無数にある大宇宙
夏の夜空、山の上などの展望台に行くと奇麗な天の川を見ることができます。
彦星と織り姫が天の川を渡って7月7日だけ遭うことが出来るという話しを習いますが、実はこの天の川は太陽系のような星の集まりです。
我々のすんでいる地球は太陽の周りを公転しています。地球の他にも惑星があります。この惑星を含めて太陽系(Solar System)といいます。
天の川のミルクをこぼしたような輝きは実は恒星(太陽のように光る星)の輝きなのです。
太陽の存在する銀河系は渦巻きの円盤状になっています。この銀河系を我々の太陽系から横にみたものが天の川なのです。
この渦巻きの円盤状の無数の恒星の集まりを銀河系といいます。この銀河系のような銀河が無数にあるのが大宇宙なのです。
仏教の宇宙観
仏教の宇宙観をみてましょう。2600年前にお釈迦様は一切智者(一切の境界を直感で理解できる境地)と言われる仏の悟りを開かれました。その上で説かれた内容は大変興味深いものです。
では、お釈迦様の教えられた宇宙についてここで勉強しましょう。
須弥世界
仏教では我々が住む地球の世界を須弥世界といいます。須弥山とは、ヒマラヤ山のことをいいます。その裾のに四つの大洲がある教えています。
四大洲は次のものになります。
- 東勝身洲(とうしょうしんしゅう)優れた身の形をしているのでこの名前があります。今でいうと中国や日本などをさすでしょうか。
- 西牛貨洲(さいごけいしゅう) 牛を貿易するので、この名前がつけられました。パキスタンなどの国でしょうか。
- 南贍部洲(なんせんぶしゅう) これが今のインドにあたります。ヒマラヤ山の南にあるところです。
- 北倶盧洲(ほっくるしゅう) 最も優れたところです。髪の色がブロンドで今でいうと西洋の人のことだと思われます。
小千世界~三千大千世界、十方微塵世界
須弥世界が1000個集まって小千世界、小千世界が1000個集まって中千世界、中千世界が1000個集まって大千世界、この大千世界のことを、その大千世界がまた1000個集まったものを三千大千世界といいます。この三千大千世界が無数にあるのが、十方微塵世界と呼ばれます。
これが大宇宙の定義になるのです。これは今の科学で定義している内容と非常に良く似ていますね。
試しに対応を書いてみます。
- 須弥世界 - 地球
- 小千世界 – 惑星系
- 中千世界 – 太陽系
- 大千世界 – 銀河系
- 十方微塵世界 – 大宇宙
仏教では、大宇宙には沢山の須弥世界があり、そこに無数の衆生が生きていて、それぞれの須弥世界には仏様が現れて衆生済度していると教えています。
地球上に生まれられた仏様はお釈迦様です。お釈迦様は仏になられて、このような宇宙であることを見られました。また、宇宙には沢山の仏がいらっしゃって、中でも一番力が優れている仏様がおられるということを教えて行かれました。
その優れた仏様が阿弥陀仏です。
阿弥陀仏は今現在説法と仰って、西方十万億土を超えたところの極楽浄土で、全ての衆生を慈悲の光明で救う活動をされているのです。