放生のこと
2017/04/10
かみさんが言っておりました。かみさんの家では、かみさんの誕生日にいつも義母は放生をしているらしく、それに加えて誕生日は決して肉食しないんだそうです。今の日本では放生の習慣も廃れているかもしれません。
放生のことは、先生からもよく説法で話を聞かされました。
ある親子さんの話でしたが、栄養不全で生まれた子供で医者さんは長生きできないと言われたそうです。その母親はお子さんのことを思ってずっと放生をしていたそうです。そうすると実際その子は長生きしたんだそうです。
放生は漁師が釣ってきた魚などを買って川や海に逃がしてやって命を助けてやる行為です。これは、功徳の話になりますね。
瑞剱先生も放生の話はよくされたようです。エビなど買ってきては海に逃がしてやったというような話ですね。こういうことをしないといかんと言われたようですね。
浄土真宗は自力を嫌うが故に、こういう功徳の話がほとんどなされませんね。こういう功徳という話は実際、西方指南鈔などに出てくるのでして、先生はそれを引用してよく話をされました。長寿は、他の命を助けることから得られるんだという話ですね。こういう話は馬鹿にしてはならないと思います。
また、どこぞの所では、この功徳のことを勘違いして、お金を取ることが善だくらいに思っております。これも先生はよく批判されていました。確かにそうですよね。法の対価とはいいながら、本当にひどいことをしていると思います。
お金をだまして取るような行為は、殺生に匹敵するような罪だと個人的には思います。というのは、お金を人がそれなりに貯めるには長い時間が必要です。皆そのために専心に仕事をして貯めたわけですから、そのお金を無法に奪うような行為は、いわばその人の時間を奪うようなものです。その人の時間はいわば命ですから、そう考えると罪の重さが知らされます。
今世の中におれおれ詐欺なるものが流行っておりますが、そういうことをしている方はどれほどの罪を背負っていることかと考えさせられます。
義母がやっているという放生はいい話だなぁ、と思って今後息子の時にも実践しようかと考えている次第です。